ピコシムのブログ

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社会の出来事を「なぜ?だから何なの?」の視点で探ります

道徳警察となったネット民

社会

イスラム教の国、サウジアラビアは戒律にとても厳しく宗教警察が国民を見張っている。女性は肌を露出してはならず、一日5回のお祈りをしていないところを目撃されれば宗教警察に処罰される。

日本は宗教には寛容な国で、どの宗教を選んでもいい。正月は神社にお参り、お盆は仏教徒になり、結婚式は教会やチャペルで上げ、クリスマスにはケーキを食べて、お葬式はお坊さんを呼んでお経を唱える。宗教の自由があるのだ。

しかし、一方で最近不道徳な行いとされる異性不順交際をした芸能人のBさんが、我が国の不道徳を取り締まるネット民が中心となってメディアやネットでバッシングされている。

不道徳を許さない市民層を示す単語はないが、ここでは「道徳警察団」と言うことにしよう。

道徳警察は日本には存在しないことになっているが、日本の道徳価値観に対してインターネットの発達によりネット民が道徳警察団を形成した。彼らは主に集団でネット上で非道徳民の非難や居住地や職場、家族の特定、テレビ局に集団で集中的に電話をして業務を麻痺させ、メディアを支配することを目的としている。

 

Bさんがテレビに出演すると道徳警察団がテレビ局に集中的に1000件以上のクレームと言う名の通報が行われ、Bをテレビに出すな、不愉快だ、我が国の道徳に反し、相応しくないとされた。

不道徳の内容は「不倫」だという。しかも謝罪会見をしたのに、Bさんと不倫相手のラインのメッセージの内容が何者かによって流出されてしまい、Bさんは反省していないことが明らかになり、不道徳の極みとされた。

芸能界では当初はBさんに対して同情していたが、これに怒った道徳警察は一斉にネット上でバッシングをし始めた。それに恐怖を覚えた芸能界では道徳警察に同調しBの行動は許せない、当然不道徳な行為は容認出来ず、Bを擁護できないと言い始めた。

 

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過去にも道徳警察団が処罰した例がいくつもある。

  • R研究所のS細胞を研究していたOさん
  • 自分で作曲をしたかに見せかけ、ほかの人に外注していたSさん
  • H県の元県議会議員のNさん
  • オリンピックのエンブレムで盗作疑惑のデザイナーのSさん

我が国の法律で裁判中なのは元県議のNさんだけで、他の人達の行為に違法性はない。

最近では一般市民の間でも道徳警察団による相互監視はネット上にも広がっている

  • 某コンビニ店内でアイスケースに入った写真が発見され道徳警察団により通報
  • 某飲食店で冷蔵庫の中に入った写真が発見され道徳警察団により通報
  • 某飲食店のバックヤードでウインナーを口に写真を撮影したものが不道徳だとされ道徳警察団により通報

道徳警察団の正義は我が国の不文律である道徳に反する行為を弾劾し、懲罰的で心理的苦痛を与え、社会から抹消し道徳を守ることである。

一方で、ネット上では炎上とか祭りとも言われ、定期的に不道徳な者を「生け贄」として祭り上げ、国民の不満、嫉妬、妬みを解消するのに用いている。

 

「生け贄」は著名人であるほど価値が高く、ワイドショーや週刊誌、タブロイド紙では芸能記者やフリーカメラマンが実績を上げるためにより過激になる傾向があり、最新情報は適宜発信され道徳警察団が飽きるまで続く。

残念なことに「生け贄」になった人や近い関係の人は精神的におかしくなったり、自殺する人もいる。ただし、そうなっても道徳警察団が法規によって処罰されることはない。道徳的行為は絶対的な良い行為だと信じられているからだ。