2015年の法人税収は11兆円で企業は絶好調ですが、一方で精神疾患の経済損失は8兆円です。そんな中、2015年末から国内の50人以上の企業にストレステストが義務付けられました。従業員はストレステストを任意で受けられるようになりました。
それってずいぶん過保護なんじゃないの?
と思っていたら、
- OECDの先進国では労働者の2人に1人が一生涯のうち一度は、うつ病、統合失調症、不安障害、認知症等を発症していて、
- 日本では、2011年に320万人以上が精神疾患で医療機関に行き
- 2014年に国内で推定111万人がうつ病などの気分障害の問題を抱えています
えっ、そんなに多いの?
だって、320万人だと横浜と同じぐらいの人口だよ。大阪市の人口より100万人も多い。
1位:東京特別区 930万人
2位:横浜市 370万人
3位:大阪市 270万人
4位:名古屋市230万人
(2015年 人口推計)
それで、
そのような精神疾患の推定経済損失は
- 統合失調症 2兆8000億円
- うつ病性障害 3兆1000億円
- 不安障害疾病費用 2兆4000億円
- 合計 8兆3000億円
(2008年 厚生労働省試算)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/cyousajigyou/dl/seikabutsu30-2.pdf
これってヤバイ大変なことだよ!、
だって、
2015年の国家予算は 96兆円
国債を除いた歳入は 54兆円
社会保障費は 31兆円(国家予算の32%)
法人税収(2015年度) 11兆円 なのに
精神疾患の経済損失 ▲8.3兆円 で、
精神疾患の経済損失割合は、
国家予算の8%、国債を除いた歳入の15%、
社会保障費の27%、法人税収の75%にもなる
これじゃ、何の為に働いてるかわからないじゃん。
法人税11兆円分も稼いでも、長時間労働、パワハラ、セクハラなどの労働環境の悪化で、精神疾患になって8.3兆円もマイナスで、差し引き3兆円しか残らない。
いくらなんでも生産性が悪すぎでしょ。
(精神疾患の人がすべて働いていた訳じゃないにしても)
それなら、もっと国民はのんびり過ごしてもらったほうがいいでしょ
- 勤務時間は一日4時間(ワークシェア)
- 週休3日(平日の休みはローテーション)
- 1ヶ月の長期休暇を年に1回
- 有給休暇 100%消化
- 育児休暇 所得補償付き
- 介護休暇 所得補償付き
すると、企業だって短い労働時間でいかに生産性を上げるか考えるでしょ。
労働者も一日4時間しか労働時間なかったら一生懸命集中して働ける。
子育て世代でも、午前中はお母さん、午後はお父さんが子供の面倒を見るとかできるし、
子供が急に熱をだしても対応できそうだし、
保育所もフルタイムで預ける必要がなくなる
労働時間が4時間になったら、
通勤ラッシュや満員電車も緩和されて、ストレスもだいぶ減りそう
若い世代なら余暇の時間も増えて、出会いも出てきそうだし
男女とも夜まで気力や体力が残せて、少子化対策になりそう!
(残業して夜21時に仕事が終わって22時に帰宅して、ご飯食べてその後でどうぞ子供作ってくださいて、体力的に無理じゃん?)
長時間労働をさせたり、サービス残業させたり、パワハラをして、ろくに有給休暇を消化させず、精神疾患の労働者を発生させている企業は、厚生労働省が積極的に企業名を公表して、新卒採用や転職市場から淘汰させたほうがいいでしょ。とんでもない金喰い企業じゃん。
いくら法人税が11兆円もあっても、労働者の精神がおかしくなり、病院に行き、精神安定剤を飲み、休職をして家に閉じこもっていたら、本人も、家族も、周囲の人もホント不幸だよこの国は。
企業がうつ病になった労働者を退職に追い込み、労働者の生活を困窮させて、生活保護世帯になったら社会全体でどれだけマイナスの?
一億総活躍社会とか女性が輝ける社会とか大事だけど、働かせることよりも、国民が健康なメンタルで生活できて、ワークシェアしてもっと楽に働けるかを考えたほうが超高齢社会や少子化社会に良さそうだよ。
★★★
企業にストレステストについて楽しく知りたい方にオススメです。