ピコシムのブログ

社会の出来事を「なぜ?だから何なの?」の視点で探ります

2016年はネット投票について考えよう

今年、日本では衆議院選挙参議院選挙の年で、アメリカでは11月に次期大統領選があります。でも、2回も投票に行くのが面倒!

ネット投票はまだ実現しないの?と調べていたら、

最近ではエストニアという国ではネットで投票できるようになりました。

 

インターネット投票の最も優れた例は、エストニアに見られる。このヨーロッパの北東端にある小国では、政府は国民にデジタルIDカードを配布した。これにより、多くのオンラインサーヴィスへのアクセスが可能となる。2,048ビットのデジタル暗号化ソフトを通して、市民は自分の家の広間で快適に座ったまま投票を行うことが可能だ。

電子投票が浸透する日はやってくるのか? Page2 « WIRED.jp

 

 

これって、すごく良いよね!

 

「投票所まで足を運んで投票に行くのは面倒!」なので、スマホでポッチとすれば楽だから。

 

ネット投票が実現すると、

  • 自宅や仕事先でも投票できる。
  • リアルタイムで投票状況が分かる
  • 開票作業は大幅に時間を短縮できる
  • 投票率が上がる(かもしれない)

日本の選挙の投票率は50%です。年配の人が高くて、若い人は投票しない。

 

投票所に行かない理由として20代、30代で多いのは仕事が忙しいこと、選挙に興味がない、支持する政党がないことです。

 

あと、自分が社会問題を良くするために関わりたいという若い人が少ないというデータもあります。

内閣府の 子ども・若者白書(平成26年)によると、「社会をよりよくするため、私は社会における問題に関与したい」という質問に対して、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた満13~29歳の若者の割合は、日本は44.3%に対してスウェーデンは52.9%という結果になりました。最高は調査対象7カ国中でドイツで76.2%で、日本の若者が最低。 - See more at: http://tatsumarutimes.com/archives/2878#sthash.UxUT8RPS.dpuf 

選挙投票率だけじゃない?スウェーデンと日本の若者の社会への関心の違いがわかる6つのデータ | Tatsumaru Times

 

社会は変えられないと思っている若い人が日本にはおおいのか?

すでに満足していて社会を変える必要がないと思っているのか?

 

投票率が下がったのはいつからか。

 

下の図は衆議院選挙では1967年(昭和42年)から2014年の選挙までの投票率の推移です。

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この図を見ると1980年代までは、20代の投票率は60%台でした。

1967年~1969年は学生運動世代が20歳になった頃で、社会に対して関心が高かった世代です。

1967年の投票率は70代の人は低かったです。関心がなかったか、病気で行けなかったのか。

1990年を境に30代が徐々に下がり、1993年(平成5年)の選挙から、全世代で投票率が下がりました。20代は50%を割り込みました。

2005年の郵政選挙と、2009年の政権交代選挙では投票率が上がりましたが、その後は2003年のレベルに戻りました。

 

じゃあなぜ 

  • 50代、60代、70代の投票率が高く
  • 20代、30代、40代の投票率が低いのか

永江一石のITマーケティング日記さんの

www.landerblue.co.jp

これを見ると

選挙に行かない理由は

1位 忙しくて行けない!!!
男性の60代以降の投票率が跳ね上がるのは、「定年退職した」と推測されるし、女性は男性より早く50歳くらいで投票率が跳ね上がる。これは子育てが一件落着して子供が手を離れてからではないのか??
サービス業や飲食業の人は日曜日も働いているだろうし、期日前投票があるといっても、仕事休んで投票に行けるかっての!!!いまの若者って本当にお金ないんだよ。

忙しくて行けないは私も経験があります。期日前投票は自治体の役所まで行かなければいけませんし、そこまでして投票する労力をかけて行ってもなぁという感じはあります。

 

で、いまの若い世代が選挙に行かないのはけしからん!とお叱りを受けそうなのですが、今一番投票に行っている60代の層も20代の頃は選挙に行ってませんでしたよ、というのが次の表です。

 

表:世代別投票率の推移(ヒートマップ)

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単位(%)

 

 

各年齢層の投票率は、選挙の回によってばらつきがあるので、一回ごと相対的に高い投票率の世代を赤、中間を黄色、低い投票率の世代を緑で表示しました。

すると、若い世代ほどその回の選挙の相対的な投票率が低かったのです。

注目すべきは、学生運動をしていた世代(1960年~70年)でさえ、全体の投票率から見ると20代の投票率は低かったのです。

あんなにデモをして破壊しまくっていたのに、やっぱり選挙行かない奴がいたんですね。

今に当てはめると、ネット上で若い世代20代、30代が選挙について盛り上がったり、掲示板で炎上させたりしても、結局選挙に行かなかったら意味はなく、40、50年前の20代と同じなのです。

  

しかし、40、50年前の20代は投票率が低くても人数が全世代で一番多かったのです。

今の20代は全員が投票したとしても60代には勝てませんよね。

 

 調べてみたらの世代別の有権者の推移は大変なことになっていました。

 

年代別有権者数割合

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 2016年は20代に18歳と19歳の220万人が追加されています。

 

有権者数は、この20年間(1995年~2016年推定)で、

20代は、1270万人 95年比で500万人減
(2016年に18歳~19歳人口の220万人を追加したのに)

30代は、1554万人 95年比で40万人減

40代は、1852万人 95年比で110万人減

50代は、1560万人 95年比で130万人減

60代は、1827万人 95年比で440万人増

70代以上は、2414万人 95年比で1220万人増

長寿化の影響で70代以上は最大の伸びになりました。しかし、前回2014年の投票率は60%前後なので 1450万票の得票数です。

 

得票率は20代は投票率が36%で457万票、30代は42%で653万票です。

 

人口の波はありますが、1995年と2016年を比較して

  • 50代以下は780万人減  7113万人→6236万人
  • 60代以上は1660万人増   2574万人→4241万人

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ただでさえ、少ない20代と30代は、どうせ投票に行っても俺らは数が少ないし、団塊世代より上には及ばない。

彼らはもう年金も貰えそうにないし、誰に投票しても変わらない、土日は仕事で休んでいくのも大変だから行くのやめようと思っている。

 

ところが、今年は70代以上の次に最も有権者の多かった60代層に変化がありました。

 

60代の団塊世代も一部の方がお亡くなりになられ、団塊ジュニア世代のが1852万人になりました。(ただ、外国人も含まれるので、有権者は数字より少なくなります)

 

有権者層で大勢を占めている世代

1995年 40代の団塊世代 1962万人

2000年 50代の団塊世代 1918万人

2005年 50代の団塊世代 1905万人

2010年 60代の団塊世代 1825万人

2016年 40代の団塊ジュニア 1852万人 / 60代の段階世代 1827万人

圧倒的に団塊の世代が強い時代が続きましたがついに世代交代です!

 

それでもしスマートフォンで投票が出来るようになったら、

自宅で投票ができて便利!

投票率は上がるし、投票所も少なくて済む。どうしても投票所で投票したいというご年配の人は、役所で投票したり、離島や山間地なら郵送で投票用紙を送付して期日までにポストに入れる。

ネット投票にはマイナンバーの顔写真と照らし合わせて顔認証すればいいんじゃないの。

セキュリティの問題はもちろんありますが、まずは地方選挙で試験的に運用してみてはいかがでしょうか。(千葉市あたりやらないかなー)

  

ご存知のように、最近国の調査でネットでできるようになったサービスは

 がありましたね。

 

国勢調査は簡単でした、郵送で届いた自分のIDとPWを国勢調査専用のサイトに入力して、アンケートに答えるように選択していく。

マイナンバーはQRコードを読み込んで顔写真を撮影するだけなので簡単。

 

ネット選挙の問題セキュリティだと言われていますが、マイナンバーはできたのだから、下地はできています。エストニアではすでにネット投票が可能になりました。

 

あとは、発注者なる国や自治体のやる気次第かもね

実績を作りたい選挙委員会の課長さんはぜひ頑張ってください!

 

よろしくお願いしますよ!!

 

今後も追記します。

★★★

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