これを見て、職場の労働環境はトップの決意によって変えられるんだと思いました。
SCSKは住友商事系のSIer系企業です。
現会長の中井戸氏が、親会社から社長としてSCSKに来た際、社内の労働環境が劣悪だったことから改革に着手しました。
【改革前】
●住友商事からIT系のSCSK(当時CSK)に移動した中井戸氏
●社員の環境は劣悪、喫茶室のようなところで寝泊まり、寝袋で寝泊まり。
●トイレ、エレベーターといった設備類も不足
●社員は疲弊
【改革後】
●本社移転、一人のスペースを広げて医療・食事環境を充実
●残業を減らした。残業を減らすと給料が減ることを危惧した社員には浮いた給与分の経費をそのまま給与に回して全額返した
●社員が考えるようになり業務効率化
●説明のための資料作りは無駄、口頭で説明させた
●有給取得97.8%
●4年間で社員の第2子誕生が倍
●業績は落ちていない
やっぱりトップ次第。この人が今の会社で行った改革のおかげで、全社平均の残業時間半減、有給取得97.8%、4年間で社員の第2子誕生が倍。あとこの言葉がいいなぁ。「「ご説明」のための膨大な資料作りは、むだの典型だ」。 pic.twitter.com/S6sOoP4r7M
— ミスターK@かず (@arapanman) 2016年2月27日
新卒の就職説明会時期にこの記事がでたので、大学生はこぞって応募するに違いありません。世にある上場企業はブラック系のところも沢山ありますからね。
職場環境を大幅に改善して、残業を減らす。給料はそのまま(残業代で稼がなくてもよくなる)というところに、懐の深さを感じます。
その結果、社員は自分で考えるようになって業務改善に取り組み、労働生産性が向上して業績は落ちていない。残業がないので、早く家に帰れるようになって第二子誕生が倍になったというのは凄いことです。
★★★
全国的に出生率が低く、特に東京は1前後の状況は、労働環境や待遇が良くない会社が多いことが1つの要因です。
特に男性は年収300万円未満だと、30代で既婚率は10%未満です。
女性は年収に関係なく結婚しています。
違う企業では、岐阜県にある未来工業という会社がありました。
未来工業は創業者の故山田昭男氏が一代で築いた岐阜県の電気設備資材メーカーです。
残業禁止、報告連絡相談禁止、上司が部下に思想ややり方を押し付けるのは禁止というユニークな規則を作って、全員正社員で採用しています。
常に考える社員を増やす
未来工業の凄いところは、社員に生産性を上げるために考えてもらう、そのためには餅(インセンティブ)を先に与えて社員に「やる気をだしてもらう」仕組みを作っています。
非正規社員を増やして、社内で不公平感が蔓延すると社員のやる気をなくしてしまいます。非正規社員化で一時的にはコストが下がっても、中長期的に定着率の低い会社になれば、教育コストがかかり優秀な社員の流出を招きます。
ホワイト企業に入るためには、最初の会社選びが重要になってきます。
就活生の人は、この図をみてどんな企業がいいかよーく考えて、自分の人生を大切にしてくださいね。
途中で経営者が変わって劣悪な労働環境が、ホワイトになるというのは宝くじで100万円を当選するのと同じぐらい確率が低いと思ったほうがいいですよ。ましてや、自分が労働環境を変えるんだ!みたいな意気込みは、別のところで発揮した方がいいと思います。
そうやって頑張って潰れてきた人は、うつ病になって休職したり、退職を余儀なくされて路頭に迷ったりしますからね。
最後までお読み頂きありがとうございます!
次回もお楽しみに!