ピコシムのブログ

社会の出来事を「なぜ?だから何なの?」の視点で探ります

3.11 メディアは過去の報道内容を削除

こんにちは、ピコシムです。

2011年3月11日に発生した東日本大震災から6年が経ちました。あの未曾有の大災害で犠牲になった方の祈りの日となりました。

 

新聞やテレビでは、『未来へ語り継ぐ責任』、『あの日を忘れない』、『明日へつなげよう』、『風化させない』と言っています。

 

しかし、放送を観ているとどれも市民目線のようですが、スローガン的で、滑稽な話だなと思います。何か核心部分に触れないもどかしさを感じます。

  • メディアの報道規制はあった?なかった?
    →記者の視点 元NHKアナ堀潤氏と現役記者とのトーク
  • 世界はどのように報道したか?
    →BBC,FOX,AFPなどはどうだったか
  • 原発事故処理の進展状況、今後リスクと展望
    →TBS報道特集が一部放送していました
  • 放射性廃棄物の最終処分場はどうするの?
    →どの地方でも受け入れ拒否(原発敷地内に溜め続けていいの?)
  • 災害時や原発の過酷事故の報道のあり方は?

などは、かなり気になる内容です。

 

残念ながら日本では、国内の新聞やテレビが、当時何を報道したかをネットで体系的に検索することができません。

Youtubeで断片的に検索はできますが、時間の経過とともに削除、散逸しています。

 

日本の新聞・テレビ報道はネットから過去記事を削除

日本の新聞、テレビ等の伝統的なメディアは、インターネットにニュースをアップしますが、だいたい1週間たたないうちにすぐに消してしまします。

Wikipediaなどで引用や参考の注に、新聞やテレビのウェブサイトが掲載されますが、だいたいリンク切れになっている事がほとんどです。

震災 - Google 検索

残っている記事は、朝日新聞、日経新聞、ロイターの一部記事、GIGAZINE、ロケットニュース、らばQ、ダイヤモンド・オンライン等のネットメディアのみです。

新聞は過去記事閲覧コストが高すぎる日本

読売新聞 読売歴史館1端末まで 年間 374,400円(税別)

朝日新聞 個人向けデータベース 基本料金 月間3000円+1記事検索毎 80円 

毎日新聞 デジタル毎日  月額500円 過去5年間まで

産経ニュース 2013年までweb記事無料閲覧可 期間指定検索不可

日経新聞 新聞購読者 過去記事3ヶ月まで web会員1週間まで

日経テレコン 1アカウント 月額基本料金 8000円

 日本経済新聞 1記事本文毎 50円

 

例えば、福島第一原発事故の報道記事を閲覧しようとしても、ネットでは出てきません。 公立図書館に行くか、大学図書館などなら日経テレコンで検索する形になります。

 

これで、『未来へ語り継ぐ責任』や『あの日を忘れない』と言われても、滑稽だなと思います。

 

テレビは報道内容を1ヶ月以内に削除

NHK NEWS WEB 1週間で削除

日テレNEWS24   1〜3日で削除

テレ朝news     2週間で削除

News i - TBSの動画ニュースサイト 1週間で削除

フジテレビ 1ヶ月で削除

 

震災関連は、NHK、フジテレビで特設サイトがありますが、当時どのように報道したかごく一部しか残っていません。

原発事故報道を中心に、あえて取材した報道内容を削除する理由はあるのでしょうか。

サーバーのコスト負担が経営を圧迫してしまうのでしょうか。

メディア側が責任回避するために検索できないようにすぐに消してしまうのでしょうか。

海外の新聞・テレビは無料でネット閲覧可能

新聞

ウォール・ストリート・ジャーナル  $12 12ヶ月 記事閲覧は無料で可

1997年まで遡ることが出来ます。

ニューヨーク・タイムズ  

1851年以降の記事を検索できます。1970年から現在までの記事は無料で見ることが出来ます。 

ロイター

テレビ

BBCニュース 2002年以降のニースが検索できます。

FOXニュース  2011年3月の日本ニュース記事を検索できます

この他、CNN、ABC、PRI(公共教育放送網)などでも動画を見ることが出来ます。

 

過去の報道と答え合わせ

ネットにアーカイブ化されていれば、福島第一原発事故の報道を振り返ることが出来ます。例えば、2011年3月16日のニューヨーク・タイムズの報道では、

Mr. Jaczko’s most startling assertion was that there was now little or no water in the pool storing spent nuclear fuel at the No. 4 reactor of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, leaving fuel rods stored there exposed and bleeding radiation into the atmosphere.

Jaczko氏の最も驚くべき主張は、福島第一原子力発電所の第4原子炉に使用済み核燃料を貯蔵している水がプールにほとんどまたは全くないということでした。そこに貯蔵された燃料棒が大気中に放出されました。

 

“We can’t get inside to check, but we’ve been carefully watching the building’s environs, and there has not been any particular problem,” Hajime Motojuku, a spokesman for Tokyo Electric, said Thursday morning in Japan.

東京電力の広報担当元東肇は、「日本は内部を確認することはできないが、建物周辺を注意深く監視しており、特に問題はない」と明らかにした。

U.S. Calls Radiation ‘Extremely High;’ Sees Japan Nuclear Crisis Worsening - The New York Times

震災から6年が経ち、福島第一原発の事故の際、どう報道すればよかったか、東京電力の対応はどうだったか、ネット上に検索可能な状態で残っていれば、歴史をフィードバックをすることができます。

日本の場合、デジタルデータは削除や散逸するものが多く、月日とともに忘れ去られてしまいます。 

国家非常事態や原子力発電の過酷事故、激甚災害における、政府発表や、報道がどうだったのか。

 

国民に正しい情報が伝わらないことがあったか。

組織の同調圧力により、記者の筆が止まってしまったか。

 

直ちに危険ではありません、

直ちに安全上の問題がありあせん、

→ この言い回しがあったときや、回りくどい報道の仕方のときは、メチャクチャやばい状態だということ

 

あの日を忘れないなら、メディアは日々の報道内容のアーカイブ化をすすめたほうがいいでしょう。

 

 

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