こんにちは、ピコシムです。
新卒採用や中途採用で企業研究をするとき、財務諸表や有価証券報告書に現れない情報を読み取ることは重要です。
しかし、企業外部の人間が企業内部の風土や、雰囲気、パワハラがないかを見極めるのは困難です。
労働者として絶対避けたいのは、ブラック企業に入社してしまうことです。長時間労働や、パワハラが蔓延する劣悪な環境で、うつ病などの精神疾患で仕事を辞めてしまうリスクは極力排除したい。
そこで、企業研究をする上で、財務諸表、有価証券報告書、企業四季報、ネットでの転職口コミ情報に加えて、ESG投資指標というものが役に立ちそうです。
ESGとは何か
ESGはもともと投資の世界で使われているデータです。
企業の社会的責任(CSR)は、環境や社会に配慮した取り組みにプラスして『企業統治』の評価が含まれているのが特徴です。
環境(Environment)
社会(Social)
企業統治(Governance)
に、配慮している企業を重視・選別して行う投資。
なぜESG投資指数が大事なのか
ESG投資指数は、投資家が長期的に安定的な成長企業を見極めるために、必要な情報だからです。国内では57兆円がESG投資で運用されています。
ESG投資の世界では企業選びをする上で、大きく2種類の手法があります。
ネガティブスクリーニング
反社会的な活動に関わったり、労働・人権・環境等に関する国際条約等を遵守していない企業を、投資対象から除外する手法
ポジティブスクリーニング
ESG評価の高い企業を投資対象に組み入れ、投資比率を高める手法
たとえば、東芝は原子力発電所や半導体事業で、売上高5兆6000億円(2015年)を誇る、日本有数の企業の1つですが、企業統治に問題があり原子力発電部門の粉飾決算をしてしまい、多大な損失を株主にさせてしまいました。
そういったリスクを事前に排除するために、ESG投資指標が投資をする上で参考になります。
労働者が企業選びをする上でも、長期的に安定して成長しそうな企業を見極める上で目安になるでしょう。せっかく東芝に就職しても、会社が経営危機でリストラになったら、元も子もありません。
メリット
投資家が財務諸表から見えないリスクの排除ができる
長期的に成長が見込める企業なのか判断材料になる
デメリット
日本株ESG指標は発展途上
企業がESG情報をすべて開示していない場合がある
で、どこの企業がいいの?
東洋経済ではランキングが発表されています。
環境、社会性、企業統治、人材活用の4指標で総合得点がでています。
人材活用で100点だった企業はSCSKでした。残業改革で有名になりましたからね。
ぜひ、ご参考まで。