100万円の買い物をするときは、かなり慎重になりますがこの商品だけは違います。
その商品は家族4人で100万円します。1つ24万円です。おじいさんも、おばあさんも、お父さんも、お母さんも、子どもたちも買いに来ます。この国はとても豊かです。
この国では中学生の10人中8人は、1つ24万円もする「おもちゃ」を、お父さんやお母さんに買ってもらいます。この国のご両親は大金持ちですね。
この商品は、2年毎に新しいものに買い換えて契約します。子どもがもし大学を卒業する年までなら、中1から10年間で総額で120万円も払ってくれます。子ども2人なら240万ですよね。凄いですね。
その商品は毎日CMで放送されているため、次々に契約が成立していきます。その業界は、主要3社で1兆5000億円も営業利益を叩き出しました。最近、あまりにも儲け過ぎていて、総理大臣が直々に値段を下げるように指示をしました。
その結果、なぜか今まで無料で配っていた商品を、有料にするようにしました。無料にすると役人から「なぜ無料で配っているんだ」と怒られます。しぶしぶ値上げになってしまったので最近はお客さんが少なくなりました。
でも、その業界の中の人たちはもっと儲けたいので、お店やCMには「とってもお得です」とか「値引きの価格を大きく表示」して、お客さんに結構安いかもと思わせています。
しかし、その値引きになる条件は、パンフレットに小さい字で書かれていたり、日本語も主語があいまいで難しく、似たようなプランの名前が沢山出てきて、複雑な足し算と引き算とわり算を何回も繰り返すので、請求書が来るまで料金が分かりません。
しかも、請求書は有料です。窓口で申し込まないと届きません。ほとんどの人は、請求金額の内訳を知らないまま2年間の契約を終えます。
この商品は家族4人で100万円の支払いでも大丈夫なように、分割払いになっています。毎月の支払は4人分で4万円です。もちろん、2年契約ですから途中で解約するとペナルティーがつきますので多くの人は辞めずに2年間契約します。
最近はもっと安いMVNOという格安な商品もでましたが、10人に1人しか使っていません。
もっと普及するために、テレビで放送されると良いのですが、その安い商品はほとんど放送されません。
その業界の主要3社は、テレビ業界にとって毎日沢山のCMを流してくれる大広告主なので絶対怒らせてはいけません。もし、家族4人で100万円になる商品と同じものが、25万円でも使えることが知られたら大変です。
ですから、スマートフォンを持っている人の10人に1人の一部のマニアックな人だけがこっそりと使っています。
一方で最近は、総理大臣の指示で、1つの会社の商品を長く使ってくれる人が優遇されるようになりました。
例えば、きのこ社では15年以上使うと、家族で使う標準的な100万円のプランのうち最大で2万4000円も値引きしてくれるので、長期利用者は大喜びです。もし25歳以下だったら一人につき1万2000円も値引きしてくれます。どちらも2年間の総額ですけれど、良かったですね。
でも安いプランにすると割引額が減らされたり、分割で買った機種代の割引が減らされるので、なるべく今のプランのままにして下さいねとお店の人に言われれば、素直に従ってくれるお客さんはとってもお金持ちで本当に優しい人です。
オススメされたオプションを解約し忘れても、どのくらいの金額なのかも分かりません。請求書はもう紙で届きませんので、お店に足を運んで印刷してもらうか、インターネットで自分のIDとPWを入力すると金額が出てきます。
でも100万円なんて手元にはないし、一括で現金で払うわけでもないので、そんなことに興味がない人がほとんどです。しかも肝心なIDを忘れていたり、結局どこを見れば請求金額が出てくるか分からないので、お金持ちで面倒くさい人は途中で諦めてしまいます。
でも、決して誰も悪くありません。お金で安心を買っているのですから。
自分でネットで調べたり、お店に聞きに行ったり、難しい内容もあきらめず理解して、その商品の調子が悪ければ自分で調べて操作して直したりする、常にアンテナを張り巡らせているちょっと変わったマニアックな人だけが、格安SIMのスマートフォンをこっそり使っていればいいのです。
だってこの国はとっても豊かなんですから。
政府が携帯料金が高いからと実質0円を止めるように介入したけど、一人あたりの通信料は上がる。NTTドコモ、17%増益 17年3月期 通信収入伸びる:日本経済新聞https://t.co/jWcYfvFjIA
— ピコシム (@picsim1) May 9, 2016
P.S 私はYモバイルユーザーですが、今後格安SIMのFREETELに乗り換える予定です。音声プランで通信料3ギガで税込みで1728円程度ですので電話をしない人ならお得です。
最後までお読み頂きありがとうございます!
次回もお楽しみに!

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