仕事帰りの電車の中で急に寂しくなりました。
心許せる相手がほしいとか、子どもがいたらいいな、とかイロイロ考えているうちに、突然寂しさが湧き出てきたのです。
その日は仕事で1日中、乳幼児がいるファミリー層と接していたからだと思い込んでいたけど、調べてみたら全く違う原因が分かりました。
寂しさの原因はセロトニンの不足
寂しいという感情は所詮「脳内物質」の影響によって生じたんだから、理系らしく、寂しさの脳内物質を調べてみました。
すると、セロトニンという物質が「寂しさ」の感情に深く関わっていることが判明。
セロトニンとは、「幸せ、癒やし、愛、満足」の感情を司る脳内物質。
セロトニンが脳内にで不足すると、ネガティブになる。
セロトニンの量
【適量】 【不足】
幸せ → 不幸
癒やし → おびえ
愛 → 憎しみ
満足 → 不満
セロトニン不足になる原因
環境的要因
- 太陽の光を十分に浴びなかった
- リズム運動が足りなかった
遺伝的要因
-
セロトニントランスポーター遺伝子の影響
遺伝的要因は民族的に違いがあります。
アジア人とアメリカ人とでは、アジア人は、楽天的なアメリカ人よりも5割も心配になりやすい遺伝子を持っています。(今後別記事で書く予定です)
セロトニンが減った原因を仮説立ててみた
- 今日は仕事であまり成果を出せない1日だったから
- 今日は曇り空で太陽をあまり浴びれなかったから
- リズム運動量が足りなかったから
- 昼食がカップ焼きそばだけで、セロトニンの材料となるトリプトファンという物質を含むの食事がなかったから
セロトニンの材料のトリプトファンを作る食事
トリプトファンを合成するための食事で必要なもの調べてみると、
バナナ、プラム、パイナップルなどの果物やアボカド、ナス、トマトなどの野菜、その他、クルミのような木の実
が必要です。
トリプトファンは1日1000mg以上必要で、うつ病患者は2000mgです。
トリプトファンとビタミンB6の組み合わせが必要です。
セロトニンが不足するとうつ病になる
セロトニンが少なくなると、うつ病の症状が現れます。ストレスに弱くなり体に様々な変調が現れます。
うつ病では悲哀感、希望喪失、易刺激性、身体機能障害などの特徴がみられ、数週間にわたり重症の症状を呈する。
また、気分変調症は軽度の抑うつ気分が漫然と続いた状態である。
うつ病の治療には、精神療法、薬物療法、光線療法などがあるが、これまでの臨床的および経験的エビデンスから、適切な食事が抑うつ症状を軽減しうることが示唆されている。
仕事でうまくいかないと、満足感が足りないので脳内のセロトニンの量が不足してしまったことが大きな要因の1つ。
だとしたら、仕事で成果を出しつつ、晴れの日に沢山太陽を浴びて、バナナやトマトを食べて、適度なリズム運動をするといいです。
で、だから何なの
人間の感情は、脳内物質によって規定されています。
魂のようなスピリチュアルなものではありません。
また、自分の意思の弱さが原因みたいな、自己啓発的な考えもも不要です。寂しくなったのは、外部環境が影響して、自分の脳内物質のセロトニンのバランスが変化したせいです。
私やあなたの人生が、他の人と比較して劣っているとか、世間的にズレているという理由で、寂しさを感じたわけではありません。
脳内物質のセロトニン濃度が低下したことが本質的な要因です。
感情をコントロールする5つの脳内物質
感情を規定する基本的な脳内物質は5つあります。
ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミン、βエンドルフィン、GABAです。
出典:脳内物質と心の変化 篠原 菊紀 氏 at home教授対談シリーズ
それぞれの脳内物質の特性について見ていきましょう。
ノルアドレナリン
ノルアドレナリンは、「注意力」「集中力」、「怒り」「おびえ」の感情を司る脳内物質です。
ノルアドレナリンが不足すると、不注意や集中力が足りない状態になります。また怒りっぽくなったり、不安になって悩みが尽きない状態になります。
ADHD(注意欠陥多動性障害)の人はノルアドレナリンが不足が原因で、前頭葉の働きが悪くなり、不注意、集中できない、怒りやすい、衝動的などの症状がでます。
まさに、注意欠陥多動性障害というネーミングにピッタリですね。
ストラテラ(アトモキセチン)を服用することで、脳内のノルアドレナリンの濃度を高めて、その結果、注意力・集中力の向上、落ち着き、心の安定を高めます。
セロトニン
セロトニンは、「幸せ」「癒やし」「愛」「満足」の感情を司る脳内物質です。太陽の光を浴びて適度な運動、腹式呼吸をすると増えます。ヨガや気功は腹式呼吸をするため、セロトニンが増えます。
その他
他にもドーパミン → 快感、やる気、
βエンドルフィン → ほっとする、落ち着く
GABA → がまん、切替え、抑制
などがありますが今回は割愛。
まとめ
- 寂しくなった原因は脳内セロトニンが不足したから
- セロトニンは、幸せ、癒やし、愛、満足を司る
- セロトニンが不足するとうつ病になる
- セロトニンを増やすには、太陽を浴び、適度な運動をし、腹式呼吸をして、バナナを食べる
- 感情を司るのは5つの脳内物質(ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミン、βエンドルフィン、GABA)

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それでも、鬱々した気持ちが晴れない場合は、メンタルクリニックや心療内科に行きましょう。
最後までお読み頂きありがとうございます!
次回もお楽しみに!
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