こんにちは、ピコシムです。
ADHD(注意欠陥多動性障害)と診断されて、ストラテラ(アトモキセチン)が処方されてから、1年が経ちました。
私個人の経過と感想について報告します。
服用している薬
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ストラテラ80mg(40mg×2(朝・昼))
1年経って何が変わったか
- ストラテラの副作用がさほど気にならなくなった
- 当初は不眠や中途覚醒が問題だったが、現在はグッスリ眠れる
- 食欲不振が改善した、毎日食欲あり
- 脳内が静かになった
→ 脳内をTwitterのタイムラインに例えるなら、1万人をフォローしてる騒がしいタイムラインから、100人ぐらいになった感じ。とにかく思考状態が静か。無心。
ストラテラの効果を一番実感した場面
- 寝起きが爽やか
→すぐに動ける、起床後ボーッとした状態がない状態ですぐ活動 - 遅刻をしない
→ 30分ぐらい時間の余裕を持って職場に到着する - 経理等の数字を扱う業務
→ 入力ミスに気づける - 会話をするとき
→ 会話の間合いを意識できる
→ 会話に割り込まない - 悩みがなくなった
→ 思考が静かなため、悲観的な思考が楽観的になる
→ 不安がないことが多少心配
ストラテラが効かない場面
- 長時間労働による疲労
- 睡眠不足、休息不足
- 先延ばし症状
朝7時に出発して深夜0時に帰宅する生活では、ストラテラを服用しても全く覚醒しませんでした。
私のADHDは、意識的に休息をとることが安定的に一番長く活動できます。
覚醒状態でイケイケ・ノリノリの状態だと楽しいですが、必ず波があります。波の下降状態では虚脱感(何もやる気がなくなる感)で、満たされていきます。
数日で回復する場合と、何週間も低調なときがあります。
体重の変化
最低値 73kg(2016年8月、9月)
現在値 76kg(2017年3月)
ストラテラによる食欲不振は解消しました。
最近は体重が増加傾向です。
2016年11月以降4ヶ月間で+3kg増加でした。しばらく計測していなかったので、意外に増えていました。
栄養不足で倒れるよりはマシですので、食欲が回復したのは良かったです。
血液の状態
ストラテラは、肝機能障害があると服用できません。
6ヶ月目で検査がありましたが、いまのところ問題ありませんでした。
気になる点
- 横になっていると、体が揺れているような感覚になる
- 心臓の鼓動が早くなったような感覚になる
薬で感情が変化することを学習
ストラテラで薬学的に脳の物質作用に変化を与えた結果、
- うぁあ面倒!が、ちょっとやってみよう感情に変化
- ぼーっとしている状態から、意識がはっきりして集中力が増す
- 脳が混乱して余計な不安や悩みが生じることが少なくなる
ようになりました。
所詮、人の感情は脳の物理現象です。
心の弱さや頭の良し悪し、意識の差は、脳内物質の作用の結果です。本人の遺伝や社会環境、周囲の人間関係に影響を受けて、現在の自分の社会的立場や、意識が形成されています。
研究対象として自分の感情の変化を観察すると、他人事のように感じます。
その法則を発見してからは、客観的に負の感情と向き合えるようになりました。
気になる医療費の自己負担額
- 役所で自立支援法を申請すると、診療費、薬処方費用は1割負担のみ
- 4週間分の薬代(3,000円)+診察(500円)月額約3500円程度
- 一日あたり120円程度の負担
初年度は年額約7万円の自己負担で済みました。
保険3割負担の場合、医療費全体で月13,000円前後負担する必要があります。
自立支援法の適用を受ける場合は、お住いの自治体の健康福祉課か、障害福祉課などで申請書を交付してもらい、医師に申請書記入してもらいます(全額自己負担;5000円~6,000円)
自立支援申請後、約3週間で自立支援医療(1割負担)が受けられます
私は自立支援法を申請したので、年額8万円の医療費を節約できました。日々の家計には非常に大きいです。
まとめ
ADHDと診断されて、ストラテラを処方されて効果を体感したことは、会話の間が取れるようになったことです。これだけでコミュニケーションがとても楽になりました。
服用し始めた当初は食欲不振や睡眠障害らゲッソリしてしまい、他の人から心配されましたが、本人は副作用の症状に鈍感だったことが幸いしました。
ストラテラは万能薬ではありません。
服用するだけで毎日の人生が楽しくなったり、仕事で大きな成果がでるような効果はありません。
日々の生活で、円滑な人間関係が保たれ、小さな仕事の成果が認められ、プライベートも充実し、将来の見通しが明るくなったとき、はじめて人生が楽しくなります。
私の最初の一年は、
- ストラテラの効果を実感できたこと、
- 科学的に脳や意識について探求できて、知識を得られたこと、
で自分にとって非常に有意義でした。
是非、これから、心療内科に行かれる方の参考になれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございます!
次回もお楽しみに!