こんにちは、ピコシムです。
朝日新聞のある部署で、上司が部下の労働時間を短く改ざんしていたと問題になっています。
始業時間は守れと五月蝿い会社も、残業時間は非常に適当です。
えっ?社会人だから当然?いえ、世界の非常識ですよ。
先日、私はとある企業研修でコンプライアンス(法令遵守)についての勉強をしました。
ところが、指導していた講師も、受講生もみんな、コンプライアンス(法令遵守)と、マナー、就業規則や社内ルールを同格に扱い、混同する人が多すぎてびっくりしました。
コンプライアンス(法令遵守)は遵守して下さいと言う一方で、
- 違法な社内規則
- マナー・倫理、道徳など価値観が時代ごとに変化するもの
など全部同格に扱う一方で、過剰な自主規制をする温床を作っています。
講師も、受講生も法律に詳しくないことが原因です。
本当に講師は大学の法学部を出たのか、社労士の資格すらない素人が私見だけ講義しているのではないか疑ってしまいました。
何が問題か?
強制法規と、社内規則、マナー、倫理の効力概念の欠如
労働基準法は法規の中で最も強い法規(強行規定)です。絶対に守らなければいけません。
経営者や部下を指揮する上司は、
- 労基法の理解
- 労働協約の理解
- 就業規則の理解
- 部下の雇用契約の理解
- その範囲内で指示を出さなければいけません。
労基法の効力が労働現場に及ばないのは奴隷的扱い
朝日新聞や電通は、社歌や鬼十則を覚えさせるより、毎朝、労働基準法第一条を従業員の前で読み上げる朝礼でもしたら?
労働基準法
(労働条件の原則)
第一条 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
○2 この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
よくありがちな労基法違反
- 休憩中の外出禁止、休憩中の昼寝、スマホ、ゲームの禁止など自由に過ごさせない(会社が拘束したら休憩時間ではない)
- 終業時刻のタイムカードを15単位で切り捨て(1分単位での打刻が必要)
- 始業前の朝礼(任意の名の下の強制は労働時間)
- 就業後上司が勝手に部下のタイムカードを切る
- 残業代が支払われない(賃金未払い)
- 残業代が支払われないのに残業を強要する(強制労働)
- 労基署に届け出無しで残業をさせている(「36協定届」を労基署に届け出る必要)
- 就業規則に定めない業務上のミス、遅刻、早退に罰金
法律番組で労基法についてもっと取り上げたら?
日曜日のゴールデンタイムの日テレの『行列のできる法律相談所は』は、ただのトーク番組になってしまいました。
もっと労基法について問題を取り上げた方が良いんじゃないの?
そうしたら、番組を制作しているデレクターやADは、俺ってメチャクチャ労基法違反してるブラック企業で働いてるじゃん!と気がつくはず。

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最後までお読み頂きありがとうございます!
次回もお楽しみに!
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