こんにちは、ピコシムです。
今週のはてなブログランキング〔2016年8月第2週〕で24位に初ランクインしました。
ありがとうございます。
★★★
最近は家に帰る時間が遅くなったので、コンビニのおにぎりを買って食べています。心なしか、昔に比べておにぎりが軽くなったような気がします。
1個100円だったノリつきのおにぎりは、こんなに小さくて軽かった?
と思うほど、いつのまにか小型化、軽量化されてきました。
いつもおにぎりのフィルムを外す時、ご飯が低密度なので、おにぎりが崩れてしまいます。
セブンイレブンでは、1個150円シリーズの3角おにぎりが登場しました。少しずっしりと重くなりました。でも2個で300円なので、牛丼の方が安くてお得になってしまいました。
特にノリを巻いていない丸いおにぎりシリーズは、もともと100円ぐらいだったものが、126円に値上げになって、何ヶ月かごとにどんどん小さくなってきていきました。これも、女性に食べやすい一口サイズを開発したかもしれないので、企業努力の賜物です。
これなら、食べ過ぎることがないので、ダイエットに最適ですね。
コンビニパンも値上がりしています。
昔は菓子パンや惣菜パンの単価は100円~150円でしたが、今は、120円~180円台の価格帯が多くなりました。
私はセブン-イレブンのお好み焼きパン(お好み焼き風味のパン)が好きなのですが、以前の3分の2のサイズ、コーンマヨネーズパンに至っては2分の1のサイズになってスティックの形になりました。
どれも小さくなって価格は据え置きか値上げになりました。
その代わり、商品開発担当者は、ネーミングにはとっても力を入れています。
ただの「ランチパック ピーナッツ」よりも、
「ランチパック 深煎りピーナッツ」のほうが美味しそうですし、
ただの「赤飯おにぎり」よりも、
「新発売、せいろ蒸し もっちもち赤飯おこわ」
のほうが、せいろの風味があって美味しそうなのかな!?と感じます。
しかも、かなり短いサイクルで商品名が変わるので、每日メモしていれば、ブログのネタになるくらい、頻繁に変わるのが特徴です。
コンビニの商品開発は、担当者の涙ぐましい努力の結晶です。
パッケージデザインをほとんど変えずに、商品のネーミングを変えて、内容量を少なくしても、手にとってもらえる工夫は、キャッチコピーを勉強する上で大変役に立ちます。
さらに、最近コンビニの弁当シリーズは、内容量が少なくなって値上げしたのかも。
昔は390円、450円台だった弁当の価格は、490円、500円、560円と徐々に高くなり、内容量が減ってきました。値段の割におかずの量や質が寂しくなってきました。
また、コンビニS社が、弁当容器を小さくして価格据え置きした時に、ネット上ではさすがにバレてしまいました。
ちょっとやり過ぎてしまったので、鈍感なピコシムでも分かってしまいました。
最近はご丁寧に、弁当の容器の底を内側に盛り上げて、ご飯が沢山入っているように見せかけて、視覚効果を生み出す工夫もしています。これによって、カロリーが気になる女性にも満足してもらえるお弁当が完成しました。
男性は量的に満足しなさそうなので、さらに100円のおにぎりを2個買ってくれるかもしれません。
結果的に、いろいろな企業努力をして、
店舗の日配(お弁当やおにぎり、サンドイッチなど)の売上が、2010年より2000億円も増えたので、良かったですね。(2015年と比較 セブン-イレブン)
せっかくなので、データを見ていきましょう。
例えば、
セブンアイホールディングスの売上と利益を比較すると、
セブン-イレブンの売上高は絶好調です。
業界最高の2兆6000億円。
コンビニ上位5社の売上の4割を占める、超巨大企業です。
スーパーのイトーヨーカドーも2兆円も売上あったんですね。
(2016年2期 セブンアイホールディングス)
それで、営業利益はどうかっていうと、
(2016年2期 セブンアイホールディングス)
セブンアイホールディングスは、セブン-イレブンがヨーカドーの42倍も利益があるんですね。
ヨーカドーの営業利益比率が2.3%しかありあません。
全部閉店しても良いくらいですね(中で働くパートさんやアルバイトの人は数万人失業しますが)
売上も営業利益も、S字カーブはありますが、もうバッチリ右肩がありです。
(出典:セブン新体制、統治の構図とコンビニ40年:日本経済新聞 )
業績は急激に伸びていますが、次の1手は何をするのか気になります。
客層を見てみると、
(出典:セブン&アイ・ホールディングス事業概要-投資家向けデータブック(2015年度版)
セブン-イレブンの客層は20年前は29歳以下が6割だったのに、2015年は40歳以上が6割に迫るようになりました。50代以上が33%で最多です。
ということは、高付加価値商品の「健康に良く」「あっさりとした味付けの」「量より質」の商品が多く売れて、
逆に、若い人向けのジャンキーで油っぽく、量が多い弁当やサンドイッチ、米がぎっしり詰まったおにぎりなどの商品は店頭から姿を消していきます。
もし、消費税が10%になったら、コンビニエンスストアの売上が悪化してしまうのでしょうか。
いいえ、大丈夫です。
おにぎりやサンドイッチ、お弁当は必ず売れる優良商品です。
生活必需品は値上げしても、売上はそこまで変わりません。
またこっそり、おにぎりはより軽く小さく、パンもより小さくしてしまえば大丈夫です。
飲み物も、内容量を少なくする代わりに、ネーミングとパッケージと味を少し変えて、新登場プレミアム◯◯!で新発売すれば、利益が上がります。
また、もし、量を少なくしたことが消費者にバレてしまっても、
「素材を変えて、より美味しくなりました!」
「高齢のお客様でも、軽いので持ち運びに便利になりました!」
「健康に優しい厳選した素材で、低カロリーになりました!」
「女性の方でも食べやすい一口サイズでお楽しみいただけます!」
「糖質制限されている方でも、おにぎりを安心して味わって頂けます!」
など、上手に説明すれば消費者は納得してくれるはず。
「高齢者」「女性」「健康」「安心」をキーワードにすれば、さらに内容量を少なく出来ます。便利な言葉ですね。
料金を複雑にすることも大切です。
例えば、携帯料金のプランはとても複雑で難解。
店頭スタッフですら全て理解しているのか怪いし、私を含めて、利用者のほとんどの人は理解できません。
つまり、料金がブラックボックスになっていることが特徴です。
これを見ると、一瞬自分の携帯料金が安くなるかもと思うのですが、最大3000円安くなるかどうかは、パッフレットには分かりやすく載っていません。
というか条件自体が記載されていません。
スタッフに何度も何度も聞いてやっと分かりますが、たまにスタッフも間違えているので注意が必要です。
結果、計算に疲れた消費者は、面倒になってどのみち欲しいので買ってくれます。
領収書を直ぐに出さないことも大事です。
レシートを有料化して、レシートを印字するのに、1回10円でお客が負担するシステムにします。
その際には、誰もが反論できない大義名分が必要です。
例えば、レシートの紙を作るために、年間で東京ドーム◯個分の森林が消えています!みたいな、アマゾンの森を切り崩している写真と映像で、消費者にイメージしてもらいましょう。
web領収書をスマホなら無料で見れるようにすれば、多くのお客さんは自分の明細を見なくなります。
だから、おにぎりや弁当の値段を高くしても、
指定のクレジット払いなら『毎月の購入金額の最大10,000円キャッシュバック!詳しくは店頭スタッフまで!』ってブラックボックス化したら、実質的な価格はお客さんによって変わります。
このとき、
割引やキャッシュバックの条件を厳しくすることがポイントです。
電気料金とセットにして2年契約にしたり、
系列のファミレスで月10,000円以上利用し、
初月無料の必須のオプション10個つけて、翌月から4000円ぐらい発生するようにして、
専用のカードを作って支払い、
かつ割引を受けるには、webでキャッシュバック申請をして、ポイントで3ヶ月後(忘れた頃に)還元される仕組みにしましょう。
それで、ポイント利用期間は1ヶ月期間限定にして、すぐに消滅させる。
もちろん、ポイントで購入できる商品は非公開にして、スタッフに聞かないと分からないようにブラックボックス化しましょう。
割引条件が複雑だと、他の人と比較できませんので、高くても「まあこんなもんか」と納得してくれます。
もちろん、必要な条件の注意書きは、(極小の文字サイズで誰にも理解させないようにすることが)紙のスペースを節約して森林資源を大切にしつつ、利益を増やすポイントです。
この方法は、コンビニ大手5社が横並びで導入すると、最大に効果を発揮できます。
これで、人口減少時代でパイが少なくなっても、利益を確保できますね。
えっ?料金が複雑になって余計分からないって?
自分でメチャクチャ勉強して理解してください。
だって、携帯料金も、健康保険料も、年金制度も、生命保険や医療保険も、例外なくこの仕組を採用しています。
これを経済学の『情報の非対称性』といいます。知識がある人が、無知な人を搾取する方法です。
消費者に選択できるように見せかけて、実際はサービスが低下してるってことだから、自分が賢くならないと結局は損をします。
企業が節度に欠けた利益追求に走り、責任感や倫理性の欠けた状態は今後も、間違えなく拡大します。
なぜなら、日本は人口減少でパイがどんどん縮小してくのですから。
インベスターZにも、セブン-イレブンの事業分析をする回があります(何巻かわすれましたが)
最後までお読み頂きありがとうございます!
次回もお楽しみに!
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