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社会の出来事を「なぜ?だから何なの?」の視点で探ります

東京都内のバイク駐輪場が少な過ぎて不便な件

HONDA PCX125 JF56 ポセイドンブラックメタリック 125cc 国内現行モデル 

こんにちは、ピコシムです。 

私は125ccのバイクを持っているのですが、あまりに都内で使い勝手が悪いので手放そうか考え中です。

なぜなら、区部や駅前に一時駐輪場がほとんどなく、海外のような路上駐車スペースはほぼ無い状況で、2,3分で取締りの対象になるからです。

 

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東京都内のバイク総数106万台に対して、一時駐輪容量は合計で1.5万台しかありません。

溢れた104万台は、駐輪スペースがない場合、目的地周辺で路上駐車するしかありません。

 

乗用車の6分の1しか確保されていないバイクの駐輪場

全国平均で、どのくらい駐車容量が不足しているか。

自転車、乗用車、自動二輪で比較してみます。

 

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データ:JAMA/自治体の二輪車駐車場・事例集 2013

 

自転車は1000台のうち63台

乗用車は1000台のうち76台

自動二輪は1000台のうち13台しか駐輪場がありません

 

大都市圏で圧倒的に不足するバイク駐輪場

当然、東京は日本で一番土地代が高いため、駐輪場が大幅に不足しています。

 

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東京都は、バイク1000台に対して5台ぐらいしか専用駐輪場がありません。

自転車と併用した駐輪場もありますが、それを含めても、1000台にたった10台ぐらいしか確保されていないので、当然違法駐車が増えます。

地方では、ショッピングセンターに無料駐輪場がありますが、東京は日本で一番土地が高く、駐輪場を企業や店舗が確保することは容易ではありません。

 

他の地域も観てみましょう。

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 出典:国土交通省 都市局街路交通施設課 平成29年2月3日 

 

地域差がありますので、大都市を中心に駐輪容量が少なくなります。

駐輪場を整備するのは民間のほかに、公的企業や地方自治体ですが、これも差が出てきます。

 

駐輪場から溢れたバイクは路上駐車

バイクは、A地点からB地点を素早く移動するためも乗り物ですが、都内はほぼ全域駐車禁止になっています。

道路上で無料駐輪できるスペースはありません。

 

東京都内全域で駐車監視員が活動中!! 警視庁

 

そこで、緑のおじさんたち(駐車監視員)の出番です。

彼らは警視庁の委託企業に在籍しています。実感としては60歳前後の男性が多いです。

特に60歳以上の監視員は、1年更新の契約社員ですので大変です。年金は65歳まで支給されず、生活がかかっているので交通法規に従って必死に取締をします。f:id:picsim:20170307115334p:plain

出典:Wikimedia commons

 

2006年に改正道路交通法が施行されて、民間委託になり交通取締りが激増しました。

一方で、駐輪場不足によって、特に都内は駅前駐輪場は、ほとんど容量が不足しています。

海外ではバイクに対する駐輪場の確保が進んでいます。

イギリス ロンドン市

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出典:第28回全国駐車場政策担当者会議 国土交通省

イタリア ミラノ市

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出典:第28回全国駐車場政策担当者会議 国土交通省

台湾 台北市

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出典:第28回全国駐車場政策担当者会議 国土交通省

アメリカ ニューヨーク市 マンハッタン

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Google street map

バイクは、一方通行の道路の右側に路上駐車されています。このストリートは右側が駐車が許可されているゾーンです。

 

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ニューヨーク市の場合、web上で駐車禁止エリアを確認できます。日付、曜日、時間帯で色が変わるようになっています。緑色は駐車ができる道路で、赤は駐車禁止です。

 

海外では、バイクは市民権を得ており、道路上や歩道での駐輪場の整備が進んでいます。

一方、東京ではバイク利用実態から乖離した取締まりで、都民の重要な移動手段が奪われています。 

どのくらい取締りが行われたか

特に2006年から、改正道路交通法により民間委託の駐車監視員が、バイクの違法駐車取締まりが急増しました。 

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出典:第28回全国駐車場政策担当者会議 国土交通省 

 

 全国の傾向で見ると、神奈川、東京だけで11万件の過半数を占めています。

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出典:第28回全国駐車場政策担当者会議 国土交通省

 

駐車禁止法律と駐輪場設置

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駐輪場施策は、国土交通省が推進していますが、道路上の駐輪エリア設置は地方自治体によって行われます。

一方駐車禁止エリアの指定は、(形式的に)都道府県の公安委員会の管轄です。実態は警察署が決めていると言われてています。

諸外国では、駐車禁止エリアを市町村が指定して、一体的な都市計画や交通政策をしていますが、日本は行政が縦割りになっているため、弊害が生じています。

  

東京都の市区町村別駐輪場数

東京都内でも地域によって、駐輪場の数は変わってきます。

東京都内の駐輪場台数は、以下の通りです。

収容台数(自動二輪)が大きな順に掲載しています。

自治体

駐車場数

(自動二輪)

収容台数

(自動二輪)

駐車場数

(原付)

収容数

(原付)

渋谷区 57 1656 1 29
港区 28 523 4 208
千代田区 27 468 2 7
世田谷区 26 306 17 288
八王子市 25 653 7 227
板橋区 25 585 3 27
品川区 24 568 2 11
豊島区 24 336 5 47
新宿区 19 280 4 69
町田市 19 584 5 149
江戸川区 18 476 1 20
大田区 17 391 12 108
中央区 15 218 1 30
立川市 15 396 0 0
足立区 14 495 6 90
小平市 12 128 2 35
葛飾区 10 171 0 0
江東区 10 225 7 126
杉並区 10 196 6 61
武蔵野市 10 144 4 126
墨田区 10 197 0 0
練馬区 10 119 22 385
台東区 9 215 2 34
多摩市 8 484 2 105
福生市 8 68 3 54
府中市 7 71 9 98
荒川区 6 69 2 8
調布市 6 473 3 41
文京区 6 60 0 0
目黒区 6 70 2 11
清瀬市 5 64 2 41
中野区 5 186 0 0
西東京市 4 70 2 25
東村山市 4 43 5 106
稲城市 3 137 2 45
青梅市 3 32 0 0
東久留米市 3 84 0 0
日野市 3 99 1 20
国立市 2 80 0 0
狛江市 2 12 2 49
小金井市 2 38 0 0
羽村市 1 4 0 0
国分寺市 1 5 2 75
昭島市 1 70 3 169
東大和市 1 20 0 0
北区 1 23 12 277
あきる野市 0 0 0 0
奥多摩町 0 0 0 0
三鷹市 0 0 0 0
瑞穂町 0 0 0 0
武蔵村山市 0 0 0 0
檜原村 0 0 0 0

出典:平成27年度 東京都路外時間貸駐車場実態調査 報告書 

 

渋谷区は1656台駐輪できます。バイクに寛容な街です。

一方、新宿区は280台です。バイク利用者の行き先で最も利用者が多い地域ですが、渋谷区の1/6しか停められません。

東京駅や銀座を要し、豊洲など人口増加地域を抱える中央区でも、218台のみしか駐輪できません。だいたい満車なので、乗用車用のパーキングに停めようとするとバイクの駐輪を拒否されます。

 

私の実体験ですが、バイクで新宿に行った時は、駐輪場を探すためだけに30分以上かかり、結局どこも満車だったので諦めて帰りました。

また、バイク駐輪場の需要が供給を大きく上回っていますので、価格が高くなります。

例えば、新宿西口の地下駐輪場は、20台だけ時間貸です。30分210円で、10時間駐輪すると4200円かかります。多くの人は電車の方が安上がりです。

他の8時間300円の安い駐輪場は数が不足しているため満車になっていました。 

バイクを取り巻く環境

このような社会環境のなかで、ざっくりと二輪保有台数をみてみると、ピークは1985年から減少し続けています。

当時は、50ccの原付バイクが全盛で、1500万台ありましたが、2015年には約半数になりました。

50ccの原付バイクは、公道を時速30km未満で走行しなければならず、二段階右折など、遵守すべき規則が多いので、街乗りバイクとしてはかなり使いにくいものです。

一方51cc以上の二輪車は微増となっています。

全国の二輪車保有台数

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保有台数1200万台となっていますが、原付125cc以下のバイクには車検がなく、各自治体の納税課が担当しているため、実際は数百万台単位で少ないとみられます。

 

では、駐輪場はどのように推移しているか観ましょう。

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出典:第28回全国駐車場政策担当者会議 国土交通省

 

2006年以降、全国でバイク駐輪場が少しずつ作られ始めました。

なぜ、バイク駐輪場が少なかったかというと、バイク等の二輪車は法整備がされていなかったため、これまでは路上駐車しても警察官がほとんど取り締まらなかったからです。

バイク(二輪・原動機付き)は、かつては路上駐車は当然のようにできていました。

 

冒頭に説明したように、東京都内のバイク保有台数は、 

106万台に対して、駐輪容量は合計で1.5万台しかありません。

のこりの104万台は路上駐車するしかありません。

 

このような環境下では、

東京都内は原付を含む二輪バイクの駐輪場は、

  • 都内のほとんどの路上が駐車禁止
  • 路上駐車取締が非常に厳しい

駐輪場はどうか

  • バイク保有台数に対して駐輪場が極めて少ない
  • 目的地の周辺に駐輪場がない
  • 駐輪場を探すが2,3km以上離れている
  • やっと見つけても満車の場合が多い

結果、

  • 出発地から目的地までの時間短縮効果が少なく
  • バイクを利用したときの取締リスクが大きすぎるため

面倒なのでバイクを利用しなくなります。

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バイクを使って便利なのは、環状6号線(山手通り)より外側のエリアで、駅前や繁華街を除いたところに用事があるときや、環状7号や環状8号線の沿道にある駐車場があるお店に行くときぐらいです。

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山手線の西側は、南北の鉄道網がないので、一旦JR山手線に乗り換える必要があります。遠回りですのでここでバイクを使うことになります。

バイクは災害時の移動手段に有効

いつか来る首都直下地震の際には、一般車両は主要道路を通行できません。その中で、バイクはきっと役に立つでしょう。

阪神淡路大震災では、

  • バイクで負傷者を搬送
  • 水・食料・生活物資の運搬
  • 火災エリアから迅速な避難

をする際に便利だったと言われています。

倒壊した建物を避けながら、機動力があるバイクは非常時の移動を助けます。

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首都直下地震は他の都市災害と比べて、避難者数が圧倒的に多いので、避難所が不足することは確実で、救援物資が被災者に届くか分かりません。

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でも、バイクがあれば、

電車が線路の破損で何か月も止まっても、道路が大渋滞して車が身動きが取れなくても、負傷者を病院に運ぶ時、貴重な移動手段になります。

 

ですので、防災の面から常時バイクを日常的に使えるように、

  • 二輪の駐輪場を整備したり、
  • 駐車禁止区間に『二輪は除く』標識を設置する

ことは、使われないバイクを減らし、放電によるバッテリー上がりからバイクを守り、有事の際に、災害時に大いに助けになります。

 

ぜひ、市区町村担当者、警察署、公安委員会は、バイクの駐車禁止の運用を、実態にあったものに変更していただきたいと思います。

 

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